012|松本篤 「 イメージと旅―アーキビストなしのアーカイヴの作り方」

近年、記録や記憶を残し伝えていくことの気運が、急速に高まっています。それに伴って、博物館(美術館)などによって培われてきたアーカイヴの理論と実践の外側で、市民参加型のアーカイヴ実践が世界中ではじまっています。アーカイヴを作ることは、今や“アーキヴィスト”と呼ばれる専門家のみに限られた営みではなくなっているのです。

今回は、パーソナルな記録物の潜在的価値を探求する、「AHA(アハ)!」というアーカイヴの取り組みの世話人を務められている松本篤さんをお招きし、茨城県大子町や岐阜県大垣市、兵庫県神戸市の事例を中心に、昭和30-50年代にかけて普及した「8ミリフィルム」を対象としたアーカイヴづくりについてお話を伺います。8ミリフィルムは、現代のビデオカメラ的存在であり、一般の人が8ミリカメラを使って自分たちの営みを記録していました。私たちがカメラやビデオで記録している行為の出発地点とも考えられます。

見えないものを見ること。誤読すること。誰かが残した記録が、誰かの記憶になっていくこと。イメージが時代や距離を超えて旅をすること。本講座をつうじて、誰もが気軽に記録を残すことができるようになった現在におけるアーカイヴ(収集・公開・保存・活用)のあり方と、これからの可能性について皆さんと考えます。

 

日時|2015年2月28日(土)18:30-20:30

会場|2階大病室

定員|30名(先着順)

料金|無料

 

 

 講師プロフィール | 松本 篤

 

1981年兵庫県生まれ。2003年より、Breaker Projectの事務局としてアート・マネジメントの現場に従事。また同年より、remo[NPO法人記録と表現とメディアのための組織]の運営に参加。2005年より同法人にて、市井の人々によって残された記録の潜在的価値を探求するアーカイヴ・プロジェクト、AHA(アハ)!を始め、現在までその世話人を務める。目下、コーポ北加賀屋にて同法人の運営に携わりながら、東京大学大学院学際情報学府博士課程において「コミュニティ・アーカイヴ」に関するメディア・デザイン的、文化人類学的な研究に取り組んでいる。著書に『フィールド映像術』(古今書院/共著/ 2015)、『のこすことのあそびかた ノコノコスコープのイロハ』(東京文化発信プロジェクト室/編著/2014)など。

 

http://www.remo.or.jp/

http://blog.livedoor.jp/daigo8miri/

http://coop-kitakagaya.blogspot.jp/